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建築科2年生 鉄筋コンクリート柱サンプル作り ~コンクリートの圧縮強度試験(1回目)~
前回は生コンを練り混ぜて、作った型枠に打設するまでを見ていただきました。
コンクリートは4週間かけて強度が発現していきます。(28日材齢強度などといいます)
前回作成したテストピースを使用し、毎週1個ずつ供試体を圧縮試験機にかけ、強度を測定し材齢とともに強度がどのくらい発現していくかを4週かけて調べていきます。
前回製作したテストピースのレイタンス(※1)を除去し、キャッピング(※2)をすませ、脱型後水槽に入れ水中養生を行っていました。
試験当日の朝、水槽から取り出し、軽く水気を切って、午後から供試体の重量を計測し試験にのぞみます。
去年の先輩たちが作って残していってくれた供試体を使用し、試験機の使い方を見て覚えていきます。
焦らずゆっくりと加圧していきます。
4週にわたり全4回の試験を実施するので、最低1人1回は機械の操作を行えるように順番を決めて、いよいよ試験開始です。1番最初に試験する人は毎年緊張気味です。
急激に力を加えると、正確な強度が測定できないので、針の動きを見ながらゆっくりダイヤルを回していきます。
時計の秒針と同じくらいに指針が動く加圧が最適です。
徐々に力を加えていくと供試体にひびが入ってきます。その後大きく崩れます。
1週目の写真ですが約102000Nを指していますね。
この数字を供試体の直径の表面積で割りますとコンクリートの1mm²(1平方ミリメートル)当たりの圧縮強度がわかります。
供試体の直径 → 100mm 表面積 → 7850mm²
今回の第1週測定の結果12.99N/mm²となります。
1週ごとに強度が増していき、最終的には4週目で目標値27N/mm²にどこまで近づけるか楽しみです。
■※1)レイタンス除去とは:
硬化する際にコンクリート中に含まれる微粒子などが上昇してできた、空気を多く含む脆弱な物質を、ワイヤブラシなどで削りとる作業です。
コンクリートの打継ぎで付着性を良くするためや、ひび割れを防止するために、レイタンス除去を行います。
■※2)キャッピングとは:
製作したテストピースの上面は、わずかながらデコボコしています。
圧縮試験時に均一に力が加わるように、セメントペーストをなじませ上面をツルツルにする作業です。
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